タイトルはシリーズ化?

 

蒼天を衝けの第1回ですが、「栄一、目覚める」というタイトル。今回はずっとタイトルは「栄一、○○」というのが続くことになるんでしょうか。

再放送

テレビの再放送以外では最初の一週間は TVer でも見れたようですが、それ以外は NHKオンデマンドで見てくださいということです。でも、動画サブスクのu-nextでも見れるみたいですね。

初回の視聴率は20%

2月スタートと宣伝も難しかったと思いますが、初回の視聴率は20%で好調だったようです。2013年の「八重の桜」以来、8年ぶりの20%越えだとか。コロナ緊急事態宣言で外出しないで自宅で見ていた人が多かったのでしょうか。

 

ややこしい幕末の情勢を北大路欣也さんが解説

渋沢栄一が生まれた幕末の話ですが、大河ドラマの中では後に栄一が仕えることになる徳川慶喜のストーリーも並行して進みます。そしてもちろん幕末から明治維新にかけて絶対に欠かせない重要なキーワードが黒船や尊王攘夷という言葉です。

 

そういった背景を徳川家康役の北大路欣也さんがわかりやすく解説してくれます。とってつけた感じはありますが、長いシーンでもワンカットで説得力のある言葉で語られると、「そうなのか」と思ってしまいますよね。

 

コロナの影響で「麒麟が来る」が延びた分、「青天を突け」が1ヶ月ぶん短くなったことで、ひょっとしたらこのあたりの説明をするはずだったシーンが多少省かれたのかもしれません。脚本は朝ドラの「あさが来た」なども手がけた大森美香さんが担当しています。伍代様ブームを巻き起こしたディーンフジオカさんも出演されるそうなので楽しみです。

 

血洗島や栄一の実家、藍玉や養蚕

この第1回「栄一、目覚める」はこういった幕末のきなくさい背景、江戸や水戸藩の状況も巧みに説明しながら、 H が生まれ育った血洗島、現在は埼玉県の深谷市の周辺や実家の藍玉や養蚕とつながりの深い様子が描かれました。

 

実家は豪農

丁寧に仕事をしながら周囲からも信頼の高い小林薫さん演じるお父さんの渋沢市郎右衛門、 周りの豪華なキャストに比べるとかなり抜擢だったなぁと個人的には思う和久井映見さん演じる裏表のない強いお母さん渋沢えいの夫婦は、本家としてかなり幅広い親戚と一緒に授業を行っていたことなどがわかります。

 

子役の小林優仁の演技が圧巻

そんな中、4歳でも、運動神経がとても良いというわけではないものの、様々なことに興味を持ち、かなり強情でまっすぐだった渋沢栄一の子役時代を演じた小林優仁(こばやしまさひと)くん 。この小林くんの表情や演技は圧巻でした。

歌舞伎座公演にも出演

2011年生まれなので10歳。詳細はよくわからないのですが2017年から歌舞伎座公演に出演したりしています 。趣味はお菓子作りとかアライブが良いとか書いてあるので、このあたりもよく分かりませんが、とにかく表情言葉体の動き、全てが他のそうそうたる大物役者の共演者にも負けない堂々としたものでした。

 

他の大河ドラマでも主人公の子供時代を演じる子役のこの中には印象的な子も多かったですが、やっぱり子役っていうイメージでしたよね。最初の一回か2回出るだけだとわかっているので、もちろん一生に一度の大厄ではありますがちょっと気楽なイメージでした。これは周囲の監督さんや演出さんのせいもあるかもしれません。

 

でも今回の蒼天をつくは違います。子役でも本気です。正直、他の子役の子の演技はどうかな?と思う部分も決して少なくないですが、この渋沢栄一の子供時代を演じた小林優仁くんの演技は迫力でした。

なんならこの子がずっと1年間主役でもいいのではないか、

そんなことを感じさせる凄みがありました。将来が楽しみですね。

 

徳川慶喜演じる草なぎ剛さんも独特のオーラ

さてドラマは渋沢栄一がいとこの喜一(高良健吾)と共に、京都郊外で馬で江戸に帰る途中の徳川慶喜を追いかけて仕官をお願いするシーンから始まります。徳川慶喜を演じるのは元 SMAP の草なぎ剛さん。「いい人」や自閉症の子を演じたり、結構優しいイメージの草なぎさんですが、今回は得体の知れない切れ者で、上手に徳川幕府を閉じた幕末のスーパースター徳川慶喜を演じます。

 

吉沢亮さんはこれから?

渋沢栄一が「徳川もうしまいです」と言った(失礼な)口上を述べて、徳川慶喜が馬を返してきて「おもてをあげい」と言った時の吉沢亮さんの「顔」に期待していました。一世一代のシーンのはずでしたが、、、「正直もうちょっといい顔ができたんじゃないかな」と吉沢亮さんへの期待も込めて思ってしまいます。

 

重要なメッセージ:みんなが幸せになることが重要

そしてこの後子供時代に帰っていくわけですが、渋沢栄一は頑固で、周囲を困らせることもありながら、実直な両親から「みんなが幸せになることが重要なんだ」と胸に刻み込みます。 このシーンはきっと難度も出てくるんでしょうね。

 

高島秋帆と出会いで海外列強を知り、「目覚める」

そこで村の子達や同い年ぐらいのいとこや親戚と遊んでいるうちに、将来は妻になるらしい千代が亡くなったお父さんからもらった形見の髪飾りを川に落として流れていってしまいます。それを追いかけてるうちに罪人として江戸から岡部藩に運ばれてきたものの逃げ出した罪人 、高島秋帆(玉木宏)と出会います。この岡部藩の屋敷に忍び込んで、高島秋保から海外列強に押される日本黒の状況を聞き、「他の誰か」ではなく「自分が日本とみんなを守るのだ」と決意します。

 

タイトルの「目覚める」というのは、まさにこの瞬間のことだったのではないでしょうか。

 

とはいえ、回のタイトルにするぐらいだったら、もうちょっと印象的な演出にしても良かったのではないかと思いました。

徳川斉昭演じる竹中直人さんが自由

水戸藩では徳川斉昭演じる竹中直人さんは相変わらず自由ですよね。あれだけ個性があるのに一個一個の薬をしっかりとまとめてしまうのが竹中さんのものすごいところだと思います。 厳しいながらも丈夫かい斉昭を演じています

一橋慶喜の子役、笠松基生くんの迫力もすごい

そしてその斉昭の子供で、水戸藩の期待を一身に背負う 七郎麻呂、一橋慶喜の子供時代をクールに演じているのが笠松基生(かさまつもとい)君。なんとかサザンオールスターズ家福山雅治さんと同じ事務所のアミューズ所属です。2009年生まれで12歳 日産のセレナの CM に出てるそうです。 兄はそんなにたくさんドラマや映画に出まくってるということではないんですが、この子はただのイケメン俳優という感じではない、ものすごい才能を秘めてると思いました。

 

あまり顔は草なぎさんには似てませんが、大人になった徳川慶喜が能面のようにかなり表情を押し殺したクールな設定になっているので、遡ってクールな天才、将来の将軍候補を演じています。

 

子役ふたりで一年間のドラマできそう

ぶっちゃけ小林君と笠松くんのふたりで一年間のドラマ成り立っちゃうんじゃないというぐらい世界観のある子役二人だと思います。2回目で終わっちゃうのはちょっともったいないなー